サイズ考 その2

どうやらiPadminiが発売されるのは、確からしい。
WSJによればAppleは年末に向けて1千万台の販売を予定しているようだ。
過去のおいらのブログでは、7インチサイズのiPadは製品化されない、と言い続けた。iPadminiが新しいユーザー体験をもたらしてくれれば別だ。

と言いつつも、気になるのはそのサイズだ。
とても気になったので、他の製品と比較してみました。
iPhone4SiPhone5、GalaxyNote、Nexus7、iPadmini、iPadの画面サイズを比較してみました。
こんな感じです。
画面サイズは、実物大比となっています。参考まで、HDTV(アスペクト比16:9)のコンテンツを表示させた場合の表示領域を、透明の黒色で表しています。
iPhone5は、HDTVアスペクトのコンテンツは、全画面表示となるので透明の黒色は表示にさせていません。

こう比較してみると、SmartPhoneの定義を片手で操作できる(片手持ちの状態で、親指で画面操作ができる)端末と定義するのであれば、SmartPhoneの画面のサイズは、iPhone5の画面サイズである4インチが限界と言えそうです。
最近よく電車の中で4インチよりも大きい"SmartPhone"をよく見かけますが、どうみても、それってタブレットだよね、と心の中で思ったりもします。

上の絵を見ていただければ分かるよにうに、画面 の代表的なサイズはこの5種類のパターンでカバーできそうです。(iPhone4Sの画面サイズのバリエーションは、iPhone5に含まれるとします。)
5種類というと何だかか少ないような気もしますが、5種類を一枚の絵にまとめてみると、結構バリエーションがあるな、といった印象を受けるのではないでしょうか。
文房具のノートにいろいろなサイズがあるように、結局は画面サイズもいろいろなサイズが出揃ってきたということですね。
逆に言えば、文房具のノートサイズが目的(ユーザが目的を達成するために快適といえるノートのサイズ)に応じてたくさんあるのと同じように、Mobile端末の画面サイズも目的に応じて多くの画面サイズが製品化された結果となっています。

さてそれでは、画面サイズごとにどの様な特徴があるのでしょうか。
iPhone5のサイズは、繰り返しになりますが、SmartPhoneとしてのMaxサイズとなります。片手持ちして親指で画面を操作できる画面サイズの限界の大きさとなります。
これ以上大きくなったら、それはSmartPhoneではありません。

iPad、これもタブレット端末としてのMaxサイズとなります。これ以上大きいと重くなるし、居間のソファーに座ってひざの上にそっとのせて楽しむことは困難な状況となります。
また、これ以上画面サイズが大きくなると、手におさめた状態で画面をみるというよりは、少し離した位置で画面を見る必要が生じます。
こうなるとタブレットではなく、TVの領域に入っていきます。

さて、それではiPhoneiPadの画面サイズの間に位置する、GalaxyNoteやNexus7やiPadminiはどのような位置付けとしてとらえればいいのでしょうか?
まずは、GalaxyNoteです。"Note"といったネーミングが非常にうまいです。この名の通り、これはSmartPhoneでもなければTabletでもない、"Note"という新しいカテゴリーサイズです。
このサイズは、手にもすっぽりと収まるし、画面サイズは黄金比率に近く、非常に安定感を生み出す画面サイズといえます。
また、上の絵をみてもわかるように、HDTVサイズのコンテンツの表示も意外とおさまりがいいです。
この"Note"サイズは、メジャーじゃないけれど独自の市場を形成できる可能性を秘めています。

つぎに、Nexus7の7インチサイズのタブレットですが、これがまた微妙な大きさです。
上の絵を見てもらえればわかるように、画面の解像度はGalaxyNoteと同じです。当然のことながら、画面が大きくなるので、画面の表示は粗くなります。ただ、iPad2の画面でも粗さはそれほど気にならないので、これはあまり気にしなくてもいいかもしれません。
サイズは、GalaxyNoteを少し大き目にしたサイズとなります。
片手でつかむサイズとしては、この大きさが限界です。(手の平に載せるのではなく、片手でつかめるサイズの限界)
7インチサイズの大きな問題点は、KB入力の操作性がどうかということです。横にした状態でもKB入力はちょっと辛いサイズです 。

さて、iPadminiはどうなのでしょうか。
iPadminiの画面がサイズは、ちょうどiPadを20%小さくした外形となります。このため、既存のiPad向けアプリは何ら支障なく動作 することになります。
KB入力も、横にした状態であれば、ぎりぎり両手での入力も可能そうです。
それでは、iPadminiは単に画面サイズが小さくなったiPadの廉価版としてのみの位置付けなのでしょうか。
iPadminiがヒットするかどうか、そしてiPadminiの存在感を増す一番のポイントは、価格設定にもありますが、それ以上に重要なのは、その重さにあるのはないでしょうか。
どの程度の重さで製品化されるのかが、重要なポイントになるのではないでしょうか。

重量の観点からすると、7インチサイズのタブレットでは最軽量となるMEDIAS TAB ULが、今時点ではベストの解になります。
MEDIASTAB UL並の重さが実現できれば、iPadにない魅力をiPadminiは持つことができるでしょう。
iPadにない、扱いの軽快さ、フットワークの良さを持つことができます。

それでは、iPadminiはどの程度の重さまでたどり着けるのか。
MEDIAS TAB ULの重さは、約249gです。
iPadの重さは、662gです。iPadminiの大きさは、面積比で、iPadの約66%です。ざっくりといえば、重さも66%程度になるのではないでしょうか。ちなみにGalaxyNoteと比較すると、GalaxyNoteの面積比はiPadの約30%です。iPadの重さの30%は199gとなりますが、GalaxyNoteの重さは約184gですので、概ね面積比はで算出した重さには妥当性があると考えられます。
iPadとの面積比からいうと、iPadminiは何もしなくても437g程度にはなります。

iPhone5iPhone4Sに比べ大きくなったにもかかわらず、20%の重量低減を実現しました。これを考えると437gをさらに20%低減できる可能性を秘めています。仮に20%低減できた場合、重さは350gとなります。
バッテリーの搭載を少し減らせば、重さ300gも夢ではありません。

MEDIAS TAB ULの重さにはあと50g多いですが、7.85インチサイズを考えたらかなり軽く感じるのではないでしょうか。

もう一つ厚さがあります。iPadの厚さは、9.4mmです。この厚さもiPhone5と同じように20%低減できたら、7.5mmとなります。これは、MEDIAS TAB ULの厚さ以下となります。
MEDIAS TAB ULは手にとった感じでは、かなり薄く感じました。
その薄さをiPadminiでも実現できたら、素晴らしいデバイスになります。

重さ300g以下、厚さ7.5mm以下であったら、またiPadとは別の市場を切り拓くことができるかもしれませんね。
さらに、価格が$249程度であったら日本円にして2万円程度ですから、超お得感があります。

iPadminiのことを書いていたら、だんだん欲しくなってきました。
Appleよ、iPadminiは重さ300g以下、厚さ7.5mm以下で発売してくれ〜!!
それが、おいらの欲しいiPadminiだ!!