Appleが成功した4つの理由

AppleのVPである Greg Joswiak氏が、20年以上に及ぶAppleでの仕事を通じて学んだことを "Silicon Valley comes to theUK"の中で、4つあげている。
4つとは、Focus(集中せよ)、Simplicity(本質を見極めよ)、Courage(果敢であれ)、Best(最善を尽くせ)である。

この中で一番重要なのは、Focusであろう。
このFocusが、Simplicityに突き進み、Courageを呼び覚まし、Bestを尽くす力へと繋がっているのだ。

JobsがAppleに復帰してまず最初に手をつけたのが、製品ラインナップの集約である。
Jobsが示したのは、たった4つのカテゴリーに集中せよ、ということだった。
一般消費者とプロ、デスクトップとポータブル。このマトリックスで形成される4つに製品群にfocusしたのだ。
この製品群をfocusしたことがAppleのオペレーションにおいても有利に働いている。
開発資源を集中させられる。開発した製品のメンテナンスも負荷が軽減される。部品の共通化も一気に進み、品種当たりの購入ボリュームが大きくなるのでコストダウンにも有利だ。
focusした製品の開発に集中できるので、より深く製品の完成度をあげることができる。開発費も一製品当たり多く確保できるので、製品の試作もいくつものパターンが可能となろう。これにより、製品の完成度は更に増すことになる。

このFocusすることが、どういうことか一目で分かる写真がある。
minimally minimalに掲載されていた写真を並べてみた。
左が、現在米国で販売されているiPhoneだ。たった、4種類しかない。右が、現在米国で販売されている、SamsungのSmartPhoneだ。127種類もある!
これって、ユーザはどれを選んだらいいか、迷ってしまいますね。

それにこれだけの機種を差別化するには、機種ごとに少しずつ不足な機能を盛り込まなければならないだろう。逆に言うと、完全に満足する機種が存在しないということだ。
この写真をみると、つくづくFocusの重要性を感じるのだ。