Appleのブランド戦略

Appleのブランド価値が遂にGoogleに次ぎ、第二位となった。
昨今のApple製品の成功からすれば当然のことかもしれない。
Appleも遂にここまできたかと思いながら、Apple関係の記事を読んでいたら、ちょっと気になる写真が目に留まった。
記事は、こちらである。気になった写真を引用します。
この写真です。

写真は、イタリアのシシリーにあるショッピングモールの看板です。
この写真を見て、皆さんどう思われるでしょうか?
これを見て、ここにもApple Storeが開店するんだ、とすぐに分かりますよね。
そこでちょっと気になるのは、他のお店のロゴです。Appleのロゴと比べて何か気付きませんか?
そうなんです。他のお店のロゴは、全てテキストを基本としたロゴです。Appleはというと、齧られたリンゴ絵がロゴになっています。絵的イメージがロゴになっています。
他の会社のロゴも、デザインは絵的な表現になっていますが、基本はテキストです。
そこで、先に紹介した記事でブランド価値ベスト16までの企業のロゴを念のため確認してみました。
GoogleMicrosoftIBMWal-Mart全て、テキスト文字が基本です。
General Electricが一見何かの紋様の様に見える。

ただ、よ〜く見ると、gとEをうまくデザインして取り込んでいるのが分かる。GeneralElectricもテキスト文字が基本だ。
AT&T、Coca-Cola、WellsFargo、Bank of America、HP、Verizonもテキスト文字が基本だ。
McDnaldsが、ちょっと迷う。

ただ、これもMcDnaldsの頭文字であるMをデザイン化したしたものだ。
以下、IntelAmazonPepsi-Colaも会社のロゴはテキスト文字が基本である。
会社名を覚えてもらう必要があるので、なんらかの形で会社名をテキスト文字として盛り込む必要があり、会社のロゴに文字を含むのは当然のことと言える。
Appleのロゴも、会社設立当初には、APPLE COMPUTER COの文字が書かれていた。
Appleのロゴの変遷は、こんな感じです。

こう見てくると、会社のロゴに会社名が入っていないのは、Appleを含め、そう多くないだろう。(と思ったのだが、調べてみるとFirefoxのロゴには、会社名が含まれていない。NIKEやMercedesBenz、Shellも会社名が含まれいない。日本の三菱も会社名が含まれていない。それなりの数があるが、大多数は、会社名が入っている。)
誰にでも、どの国の人にでも、年齢に関係無く理解できるのは、テキスト文字では無く、イメージ的な絵であろう。
それを考えると、Appleのロゴは、全世界、年齢に関係無く、ロゴを見て、あっAppleだ、とすぐに分かるのだ。
会社のロゴ(=ブランド)をリンゴ絵にしたのは、意図的(=戦略的)だったのか、それともSteveJobs氏のひらめきだったのか定かでないが、会社のロゴをリンゴ絵にしたのは、今にして思えば、極めて的確な賞賛されるべき決断だったといえる。