位置情報そしてソーシャル化

ちょっと前の記事になるが、あの”チェックイン”でおなじみのFoursqareのFounderであるCrowley氏のインタビュー記事がいい内容なので紹介します。
まず驚かされるのは、FounderであるCrowley氏が万事準備していたのが、”すべての携帯電話にGPSチップが搭載されるようになる”ことであったということだ。まだ普及していない技術とは関係なく、このようなサービスがあればいいな、といったビジョンが先にあり、それを実現できる時期をみはらかっていたことだ。いまある技術に捉えられることなく、今後普及する技術を見越してビジネスモデルを構築することが重要ですね。

残念ながら、日本では今ひとつのFoursquareであるが、この記事で紹介されているコンセプトは素晴らしいです。
場所のブックマーク”がFoursquareの根底にあるビジョンです。
記事では、”チェックイン”がもたらす可能性が語られています。これは、位置情報ビジネスの可能性でもあります。ちょっと抜き出してみます。
・特定の場所に基づいた予定をリマインドする。
・過去に他の人が行った行為に基づき、その場所で何をすべきかのヒントを得る。
・街を歩いているとおすすめの食事スポットを提案する。
・6ヶ月前に何かの記事で目にした情報を、現地で読みなおす。
・レストランや美術館情報などを見かければ、該当する場所に情報として書き加え、現地で確認する。

位置情報というのは、仮想的なIDです。いまの私がここにいることを現してくれるのが位置情報なのです。この場所で、サービスを受けたい人間がいることを主張しているのが位置情報なのです。”サービスを受けたい私”がここにいるのです。
Crowley氏の考えは、”現実世界のブックマーク”であり、これはARにも通づるものがあります。現実世界と、そこに存在している情報とを繋ぎ合わせるのである。これはまさにセカイカメラと同じです。セカイカメラは現実世界に情報を視覚化させたものである。
位置情報の発展形にはAR的な要因が潜んでいるのだ。

位置情報サービスも、ソーシャル化の流れが押し寄せてきています。
先日行われた、Teclosionで最優秀賞を受賞したWondershakeも位置情報サービスのソーシャル化を目指しています。自分のいる場所を中心として、同じ興味をもつ人々とコミュニケーションをとろうとするサービスです。どこにいても、興味の合う人が見つかるのは嬉しいことですし、どこにいても一人じゃないといった感覚を生み出してくれるのが、いいですね。