PAGE2011オープンイベント

2011年2月3日に開催された、PAGE2011オープンイベントに参加してきました。”2011年のコンテンツビジネス成功のツボ、全部教えます!”と題したセミナーに参加しました。
なかなか刺激的だったので内容を紹介します。

1.ソーシャルメディアマーケティングの実体最初は、日本ウェブ協会理事長の森川眞行氏の講演です。メモした内容で、簡単にまとめてみます。
・2010年を振り返った感想
Mixiが脱Mixi化している。2009年後半から盛り上がりを見せている。でもやっぱTwitterだ。(これは、Twitterの利用によってイベントが成功した経験による。)様々なデバイスが人々を繋ぎ始めている。そして、一番感じたのは、2010年は、世の中をガラリと変えていく兆しが多数あった。
Ustreamの活用(協会での活用を通した実感)
安価である。コストがかからない。Twitterと連携している。リアルタイムで反応がわかる。アーカイブを活用できる。スマートフォンでも配信可能。
・2011年の予測(キーワード)
FacebookUstreamiPad2iPhone5Androidスマートフォンバブル
・これからの時代を生き抜くために重要なこと
スピード、情報収集、人間のネットワーク、技術力、俯瞰力、決断力、行動力。
セミナーの最後で、”人間のネットワークを形成した後に、どれだけ深く関わっていけるかが、重要”との一言が印象的でした。情報収集は、収集と選択と再構築が重要になるとおいらは、思います。また、”俯瞰力”も膨大に流通する情報の大局をつかむには重要です。)

次は、アユダンテ株式会社の伊藤大典氏です。Twitterでのマーケティングに関するお話です。以下ちょっとまとめてみます。
・企業のTwitterでは、複数人でチームを組んで実施する傾向が強い。
Twitterの問題点は、効果が見えない、担当者が少ない。
・この解決のために、”つぶやきデスク”を開発した。”つぶやきデスク”を利用すれば、Marketing、顧客サポート、運用効果の把握に威力を発揮する。デモがありましたが、うまく作られています。(最初は、”ツイートデスク”と称し、日本国で商品登録もしていたのですが、本家のTwitterからクレームが入り、”ツイート”の文字を使えず、やむなく”つぶやく”にしたそうです。講演で使用した資料は、近々日本ウェブ協会のHPにアップロードされます。)

2.多様化する媒体で、広告効果を加速させるビジネス展開事例スピーカは、OAC理事の木下氏です。事例紹介は、無印食品がリリースしたiPadアプリと共同購入サイトのPONiTSの紹介です。
冒頭木下氏のことば。グラフィックスや印刷に主軸はおくものの、モバイルやデジタルサイネージの領域拡大が必要と感じている。(そうです、コアはデザインです。)

最初は、日本デザインセンターの原デザイン研究所で開発したiPadアプリの事例。
研究所代表の原さんは、iPadを最初に見て、”タッチデバイスの精度と画面のサイズからコミュニケーションのツールとして十分に力を発揮する”と直感したそうです。そして、”タッチデバイスが、生活の一部になる”と予感したそうです。まさに慧眼ですね。
紹介されたiPad用アプリは、”MUJI CALENDER”、”MUJI To Go”、”MUJI NOTEBOOK”の三つです。”MUJI NOTEBOOK”は有料(@450)ですが、結構使えそうなアプリでした。手書きは当然OK、文字入力もOK、取り込んだ画像に書き込みが可能、スクリーンショットにも書き込みが可能です。
 
次は、共同購入サイトのPONiTSの事例。
これは東急電鉄系の会社が提供している共同購入サイトです。東急電鉄沿線の生活領域がターゲットです。
・地元メディアがGrouponの最大の敵である
地元メディアの強みは、地場に根付いている、顧客を大事にする、ブランドを大事にする、である。PONiTSも、沿線のお店との関係を構築し、沿線住民から信頼されるブランドを確立することを目指した。
・サイトの開発時の着目点
Simpleに。シズル感がある。動画配信(東急は、ケーブルTVもサポートしている)を活用しする。
リピータになってもらうためには、見劣りのする商品は駄目である。店舗・商品の選定が重要。また、顧客(出店する店舗)のフォローアップも大切である。
・ユーザ一人ひとりのフォローアップ。電話でもMailでも対応している。
体験談を紹介しています。木下さんがたまたま会社の会議を目撃した。そこでは、あるユーザさんのPCから登録できないMailでの相談あり。このたった一人のユーザさんの為に、十数人のスタッフが数時間も解決のためにどこに問題があるのか悩み続けた。最終的には、ユーザさんの所に出向いていった。(この会社はすごいですね。このような日々の努力が、ユーザの信頼を獲得していくのですね。)
・PONiTS(ポニッツ)のソーシャルマーケティング事例。(なかなか興味深かったです。)
利用したのは、4つです。
Twitter→速報とコミュニケーション
Facebookリッチコンテンツの共有とアグリゲート
ameblo→ストックとぬくもり
Youtube→ユーザ&店舗様への付加価値提供

・ソーシャルマーケティングを分析すると
連動効果がある。たた一回のTwitterでのつぶやきが、拡大していく。
リツイートキャンペーンでのフォロワーは増えるが、売上に単純に貢献しない。効果測定が大事である。
Twitterに頼り過ぎない。最終的には、「いい商品」かどうかである。リッチメディアは強い。
クーポンビジネスは、”商品力×接点数×見せ方”である。

3.コンテンツビジネスのマーケティングスピーカは、プリントマーケティング協議会ディレクターの山田さんです。内容を簡単にピックアップします。

・”コンテンツ”とは何か?情報と媒体の合体である。
・”コンテンツ制作→コンテンツ販売→コンテンツメーカ(コンテンツネタ提供者)→コンテンツ流通→コンテンツ流通支援”
が進化の方向(ステップを踏む順番)である。印刷業から一気にコンテンツ流通に手を出しても失敗する。
印刷業は、コンテンツを販売しているという意識に立たないと駄目である。
・山田式”マーケティング”の定義
お客様の願うことを落ち着いた席で真摯に聞き出し、協力できることを惜しみなく行い、同様の願いが他の似たようなお客様にもきっとあると信じて、まずは自らが汗をかく活動。
・事例として、専門家のノウハウ(情報)を”ノートやポスター”(媒体)に落としこんでお客様に提供するコンテンツビジネス。
・販売システムが確立できていないとコンテンツビジネスは決して儲からない
・紙(もの)になるとお金が取れる