Mac Book Airの意味するところ。

2010年10月20日のSpecialEventで発表された、”One More Thing ・・・”のMac Book Airを見た瞬間これは売れると直感した。そのデザインの凄さもあるが、その価格帯に衝撃を受けたのだ。なんとエントリーモデルで88,800円である。安い!そしてこのデザインの素晴らしさ。
発表以降の紹介記事は、絶賛の嵐だ。紹介記事をいくつか引用しておく。

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そしてなによりも、MacBookAirにひかれるのは、その潔良さだ。ハードディスクドライブもない、光学式ドライブもない、のである。だだこれは前機種も光学式ドライブはなかったが。
ただ、今回は、幾つかの伏線がある。iTuneのロゴマークからCDの絵柄が無くなった。iPhoneのAppStoreと同じく、MacAppStoreが開設され(FAQ:アップルの「Mac App Store」--現時点で分かっていること)、アプリケーションは、インターネットを通じで配信されるルートが公に確立された。いままでも、OSのアップデートやiLifeのアップデートはインターネット経由で実行されていたのでそれほど驚くべきことではないが、インターネット経由がアプリの購入に関しても主流となることを明言したことになる。インターネット経由でアプリのダウンロードやアップデートを実施しすることをスタンダードすることを明言したのである。
今後、OSやアプリは光学式媒体で配布されていたが、それがなくなるということだ。
個人的にもおおいに賛成だ。光学式ドライブは、どのパソコンにも搭載されているが、その使用頻度は極めて低い。おいらも光学式ドライブを使用した例は年に数回あるかないかだ。光学式ドライブは実装スペースも結構とるし、そのうえドライブ自体の価格もそこそこする。でもそんなに使用しないのだ。要は、なくてもなんとかなる存在なのである。
そして今回のMacBookAirはハードディスクドライブともきれいさっぱりと決別した。非常に潔よいのだ。
ハードディスクドライブも高容量へと途轍もなく進化した。でもこの大容量を必要とするユーザはどの程度いるのだろうか?
結局個人やビジネスでも複数の端末やモバイルPCをもつことが当たり前になってきた。かつては、概ねひとりに一台のPCが、でんっと居座っており、そのPCの中に、個人がアクセするデータがすべて蓄積されていたわけであるが、いまはそのような時代ではないのだ。個人が蓄積したデータは、デスクの前でも必要だし、出先の場所でも必要なのだ。そう、個人の蓄積されたデータは、必然的にクラウド化されるのである。いま使用しているデバイスにのみ蓄積されている必要性はないのである。
いやいやTVで録画するのに大容量が必要さ。いくらあってもいいくらいだ、といった意見もあるかもしれない。でも、それって、録画したTVでしか観れませんよね。外出先で、例えば個人のPCやiPhoneiPadから観ることはできませんよね。もし、この録画データがクラウド化されていたら、どこからでも観れるわけです。自分がどこにいても、自分で録画したコンテンツや購入したコンテンツを自由に観れるというのは必然の成り行きなのです。
そうゆう訳で、特定の端末側に大容量の記録媒体はなくてもいいのです。
MacBookAirは、これを見越して潔く光学式ドライブをなくしたし、ハードディスクドライブとも決別したのです。
この潔さが、今回発表されたデザインの美しさにもつながっているのです。このデザイは、正しくビューティフル!なのです。
Appleは前面に”クラウド”といった言葉を使いませんが、このMacBookAirはAppleクラウド戦略を大きく後押しする製品なのです。おそらく今回発表されたMacBookAirは大ヒットし、多くのユーザは意識せぬうちにAppleクラウド・ワールドに取り込まれていくのです。
Appleは意外と静かにクラウド化戦略を進めているのです。
最近の記事にもデータセンターを増築する記事がありました。(New Evidence of Apple's Plans for a Second Data Center Building at NC Site
MobileMeもそのうちある容量までは無料かもっと安価な課金制にして欲しいものです。そしたおいらも、即MobileMeを利用しますね。そうなれば、もっと多くのユーザがMobileMeに参加するでしょう。
そうなったら、Appleももっと多くのビジネスを展開できるでしょう。おいらが思うに、Appleはパーソナルクラウドに突き進むべきです。パーソナルアシスタントを実現するクラウド化に突き進むべきです。個人で購入したコンテンツはすべてAppleクラウドの中に取り込むのです。個人で利用するデータをすべてAppleクラウドの中に取り込むのです。
すこし昔のWWDCのキーノートスピーチを観ていたら、Geniusの発表をプレゼンしていた場面に出くわしました。そう、Geniusも進化するのです。クラウドに取り込まれたコンテンツやデータを元に、Geniusによってその人のお好みのアプリやお店やニュースうやらを配信してくれることも可能となるでしょう。そして、ある場所に出かけたら、その人のお好みのお店や有効な情報を紹介してくれることでしょう。
Appleの魅力的なデバイスをもっていれば、いつどこにいても、個人の好みにあった情報が適切に提供されるのです。
Appleはその可能性を秘めていいます。Appleはパーソナルクラウドを大きな戦略とすべきなのです。
今回のMacBookAirはその礎となるべく、発表されたのです。