iPhone5のウワサ。次はおサイフケータイだ。

iPhone5のウワサが断続的にリークされてきている。最新のリーク情報”Apple’s move to Qualcomm for iPhone 5, iPad 2”によれば、発売時期は2011年の中頃だ。通信用のチップは従来のインフィニオンからクアルコムに変更する。このチップはiPhone5iPad2に搭載される、ようだ。

それでは、新しい機能として何が期待できるのだろうか?おいらが思うに、iPhone4はHWとしてかなり完成度が高い。FaceTimeといったTV電話機能も実現してしまったし、何が不足しているのか?
その中で参考になるのは、日本の携帯電話がサポートしているサービスである。日本の携帯電話はガラケーとか言われて、日本国内でしか通用しないケータイと自嘲気味に言われているが、実は、日本の通信インフラが世界の国々に比べて大きく進歩しているがための結果なのだ。
日本の通信インフラがどれだけ進んでいるかを記載したものとして、Morgan StanleyのMobile Internet Reportがあり、ここから抜粋してみる。
まず3G高速回線の普及であるが、下の図の様に、日本は、アメリカやヨーロッパに対しても4年も先行しているのだ。


この結果として、ドコモを中心とした数々のサービスが、高速回線を前提に花開いたわけである。Morgan StanleyのReportに日本でサービスされている項目と現在欧米でサービスされている項目の比較が掲載されている。非常に分かり易いので引用する。


この比較表をみると、現在のスマートフォンでサービスされている内容は、とうの昔に日本の携帯電話ではなじみ深いものなのだ。この比較表をみても、日本の携帯が、あまりにも進化しすぎていたことが分かる。
この表をみて分かる通り、欧米でまだサポートされていないのが、おサイフケータイなのだ。Mobile Payment Solutionsが手つかずのままなのだ。当然のことながらiPhone5はこの市場をターゲットにしてくるはずだ。
iPhone5おサイフケータイ化プロジェクトは着々と進んでいるようだ。VISAと組んだ実験も開始している。ニューヨークの地下鉄でも実験している。

VISAは、日本のモバイルによる決済サービスが世界に比べ大きく普及しているこを認識している。この記事”VISAのEC向け認証サービスがモバイル対応--世界に先駆け日本で導入”にもあるように、世界に先駆けて、VISA認証サービスのモバイル版を2010年10月から試行するのだ。

Appleはモバイルによる決済サービスの重要性を十分に認識しているであろう。というか、上に掲載した日本の携帯電話がサービスしている項目を十分に研究した上で、iPhoneのサービスを提供しているともいえる。コンテンツやアプリを提供することによってドコモが成功したように、その後を追うように、Appleもコンテンツやアプリ提供のエコシステムを構築して、スマートフォンの市場で成功をおさめているのだ。

この記事”Appleが近距離無線通信(NFC)を今テストしている–iPhone 5に搭載か”によれば、AppleNFC(Near Field Communication)に関する最高の技術者も雇っているし、接続実験も実施しているようだ。iPhone5おサイフケータイがサポートされるのは、かなり確度が高いであろう。

そしてこの記事”NTTドコモ、おサイフケータイを活用した「モバイルマーケティングASPサービス」開始”にもあるように、ドコモのおサイフケータイは、さらに進化を遂げようとしている。おサイフケータイを活用した「モバイルマーケティングASPサービス」を開始するのだ。
Appleもいずれ同様なアプローチをとってくるであろう。