Apple Special Event開催

9月1日午前10時(日本時間の9月2日午前2時)からApple Special Eventが開催された。イベントの模様がストリーミング(こちらでも観れます。Apple Special Event)されるということで、おいらも深夜に起きて、このイベントを観た。全体の印象は、Appleは着々とApple Worldを展開、浸透させているということだ。
さて、イベントの模様を振り返ってみる。
印象的なのは、会場にいるウォズニアック氏を最初に紹介したことだ。”パートナー”と呼んでいます。写真をちょっと載せておきます。ウィズにアック氏も非常に喜んでいますね。

まずは、アップルストアの展開から。新たに中国・上海にオープンした。円柱形のグラスの塔が非常にキレイ。あとロンドンにもオープンした。
10ヶ国で展開し、全世界で300店舗となった。一日に100万人が訪れる。これほどの人が、毎日Appleの製品に手を触れ、その魅力に取り付かれていくのだ。
次は、iOSのアップデート紹介。
冒頭、iOSは、touch&appsのrevolutionである、と言い切っている。
iOS4.1の概要は以下の通り。
・Bugs fixed: proximity、 Bluetooth、3G
・High Density Range photos
・HD video upload over Wi-Fi
・TV show rentals
・Game Center
iOS4.1は次週リリースされる。
おいらが一番うれしのは、3Gのパフォーマンスが改善されることだ。どの程度改善されるかは、下のビデオで一目瞭然である。うーーん、素晴らしく改善されている。iOS4.1のリリースが待ち遠しい。

iPadには、iOS4.2が準備されている。追加される機能は、ワイアレス・プリンティングとAir play。Air playとは、stream audio , video & photos がWi-Fiを使って利用できる。iOS4.2は11月にリリースされる。iPad以外にも、 iPhoneiPod touchにも適用される。
そして、iPodのリニューアル。
iPodは革新的に進化した。おいらの印象だと、shuffle とnanoほぼ完成形に近づいたのではなにだろうか。
特に気になったのは、iPod nanoだ。こちらにも、Multi touch が採用された。画面サイズは4センチ四方しかないのに、十分以上に入力デバイスの機能を果たしている。画面の回転も簡単にできちゃうのだ。これはビデオをみないとその凄さが分かりません。iPod touchのCMを観て下さい。

タッチの仕方のバリエーションを増やせば、ちっちゃい画面でも十分な入力機能を持つことができる。
あと、機能としては、音楽や静止画の表示のみ(注:FMラジオや時計機能もあります。)であるが、先々簡易的な動画(コマ落ちでもいいかも知れない)ができないものだろか?このちっちゃい、ポケッタブルで、入力をマルチタッチで実現できるデバイスの、今後の可能性に結構期待してしまいました。
iPod touchは、ますます電話機能のないiPhoneに近づいた。
iPhoneよりスリムだ。ちょっと比較してみると、
iPhone4は、115.2mm× 58.6mm× 9.3mm で137gに対し、iPod touchは、 111mm× 58.9mm× 7.2mmで 101gだ。結構軽いですね。
iPod touchの新機能は
Retina Display
・ A4chip
・ 3-axis Gyro
iOS4.1 with Game Center
・ Face Time
・ HD video recording
今度のiPod touchは、さらにiPhoneに近づいた。携帯電話を持っている人は、iPod touchでもいいかもしれない。
ここで密かな驚きは、Face Timeの機能があることだ。Face Timeが使えるってことは、電話としても使えるってことだ。使用にはまだかなり制限がある、Wi-Fi環境下であることと相手がiPhoneまたはiPod touchである必要がある。ただ、FaceTimeの可能性は大きいので、iPhone以外に搭載されることが、その可能性を大きくしていく。最近こちらの記事”テレビ電話のイメージが変わる? 家族と「FaceTime」を使ってみた ”に、子供たちがFaceTimeを遊びにうまく使っている様子が書かれています。子供たちは、FaceTimeをかくれんぼや宝探しの遊び道具にしてしまうんですね。
さてさて、iTunesがバージョンアップされる。(というか日本でも即日バージョンアップされた。)
Logoが変更になった。CDの絵柄が削除された。これは、ちょっと象徴的です。
一番の変更点は、Pingがビルドインされていること。Pingとは、Social Network for musicのこと。FaceBookTwitterのMusic版だ。要は、iTuneのサイトへのユーザ囲い込みなのだ。とにかく、ユーザをiTunesに引きつけ停めさせておくこと。
ただこれと同じアプローチは、少し前にAmazonが同様な機能をリリースしており、iTunesのサイトとしては当然追加されるべき機能である。

そして、最後は、Jobs氏も自らhobbyと称しているAppleTVだ。Jobs氏もはっきりとあまりヒットしていないと言っている。
4年前にリリースされたが、ヒットしていない。何故か考えた結果はこうだ。
人々は、ハリウッドの映画やTVショーを観たがっている。プロが創ったコンテンツを観たいのだ。いまではHDが当たり前。コンテンツは安いに越したことはない。リビングにコンピュータがあることは望まない。ストレージの扱いも大変だ。同期をとるのも大変。デバイスは、静かで熱くならず、ちっちゃいのがいい。で、登場したのが、新しいAppleTVである。
とにかくちっちゃい。大きさは1/4になっている。手の中にすっぽりと収まってしまう大きさだ。外部との主なコネクターは、電源とHDMIEthernetしかない。そしてWi-Fi機能が付いている。当然ストレージは搭載していない。

一体これは何なのか?
謎を解き明かすキーは、先に紹介されたAir Playだ。AppleTVをリビングでのコンテンツ配信ステーションとするのだ。AppleTVからiPadiPhoneiPod touchへAppleTVがステーションとなってコンテンツを配信するのだ。当然インターネットにも接続可能だ(と思われる)。
価格も$99と格安。日本での発売は未定のようだ。配信するコンテンツをどうするかが問題であるからしょうがない。でも、Wi-Fiのステーションとして使えるのであれば、購入しても役に立ちそうだ。(注:AppleのHPには、Wi-Fiステーションとして使えるということは明記されていない。)
AppleTVは、まだ真の姿を明かしていない。配信するコンテンツを、どことどう組むかといった大きな問題があるからだ。ただ、AppleTVは、リビングでのコンテンツ配信基地局(映画やTV番組以外も含め)を目指していることに、間違いはないであろう。そしてさらにその先には、パーソナル・クラウドへの入り口を目指しているのだ。