SiriのVirtual Personal Assistant

Siriが買収されたことは、先日のWeekly Topicsでもお伝えしました。Appleが買収するのも無理はないとも書きました。
このSiriがリリースした”Siri Assistant”の凄さは、今後の”検索”の姿を垣間見せてくれることでも注目すべきことです。
Siriは、SRI Internationalからスピンアウトして立ち上げられた会社です。SRIのHPのトップには、SiriがiPhone向けにリリースした、”virtual personal assistant”がちゃっかり掲載されています。
このVirtual Personal Assistantの何が凄いのかというのは、SiriのHPでも公開されているプレゼン資料をみるとよく分かります。
このアプリのキモは以下の3点です。
オープンなAPIを有効に使っていること。検索(ユーザの要求事項)が一連のタスクとして完結していること。そしてこの一連のタスクをインタラクティブに完結させるUIです。下の絵は、HPで公開されている資料の一部です。これを観ると、この”Virtual Personal Assistant”のキーとなる構成が一目で分かります。

最近Googleも、よくCMで観るようになった。最近のCMはこんな感じ。バックグランドのミュージックは、何かワクワクさせる音律だ。検索、検索、そしてちょっと寄り道。でも最後のフレーズは、”さがそう”で終了する。これは、非常に象徴的なフィレーズだ。”さがそう”は、人間の好奇心の本質であり、探すことは、とにかく人をワクワクさせてくれるのもだ。この”さがそう”とは多くの可能性を秘めた言葉でもある。ただ、”検索”とは”さがそう”で完結するものではない。探し、目的を完結することが重要なのだ。Siriは”さがす”ではなく”さがしてくれる”のである。そして”さがした”ら、”何を選びどうするか”までをアシストしてくれるのである。
まずSiriがリリースした”Siri Assistant”のビデオをみてもらいたい。


次にGoogelの最近のCMをみてもらいたい。


どうでしょう。”検索”といった行為が、まったく別物に見えます。GoogleのCMが、一昔前の”検索”っぽくみえませんか。
Siriのアプリは、まだ制約が多いです。それぞれのサービス提供者のAPIが整備されていなければなりません。それに、サポートするサービスはまだ限られた範囲です。今、Siriの”Siri Assistant”でサポートされているのは、以下のようなサービスですし、当然のことながら、地域も限定されます。日本では使えません。

でもどうでしょうか。このたくさんのAPIが、いろいろなサービスとリンクしていった世界を想像してみて下さい。これがイメージ的に表したのが、下の絵です。これは、SiriのHPで公開されている資料から、抜粋したものです。うーーー、凄いですね。まるで、ブレイン(脳)です。脳のシノプシスみたいです。シノプシスが活性化しているように、樹状突起が光っています!
インターネットの世界(クラウドの世界)は、地球全体をブレインにしてしまうのかもしれません!

APIがお互いに連携し、その効果を増大させます。

そしてインターネットが複合し群体となっています。まるでブレインのようです!