iPhone OS 4 発表!!

iPhone OS 4が、USA時間の4月8日に発表された。Key note speech のビデオはこちらで観れます。約1時間のビデオです。
冒頭は、iPadiPhoneの近況の数字が発表されます。
iPadは今までに、45万台販売。iBookは6万のダウンロードがあった。アプリは、iPadで350万回もダウンロードされた。iPhone含めたアプリは、いままで4億回ダウンロードされ、18万5千ものアプリがる。iPhoneは、5千万台、iPod touchと合わせて8500万台も売れた。
まずは、数字でiPhoneの凄さを訴えています。

さて、いよいよiPone OS 4の発表です。
OS 4.0は2010年の夏にリリースされます。1500の新しいAPIと100の新しいuser featuresが提供されます。
何か劇的にiPhoneが変貌を遂げる予感がします。イベントの紹介では新しい機能にフォーカスされていますが、100の新しいuser featureが提供されているので、実際手にとって利用した場合、結構細かいところで新しい機能が追加されているはずです。

OS 4.0には7つの”Tentpole”(テントの柱、とでも訳すのでしょか。OS 4を支える重要な柱です。)があります。Multi tasking、Folders、Mail、iBook、Enterprize、Game Center、iAdの7つです。

1.Multi tasking
Multi taskingを実行する上で、Battery life とPerformanceを維持するために、7つのサービス(API)が提供されます。
①Background Audio(これは、バックで音楽を流し続けることができます)
②Vioce over IP(これは、電話をしながら他のアプリを利用できます。これ便利そうですね。電話をしながらメモを取ったり、ウェッブを見たりできます。)
③Background location(バックグランドで位置情報を取得できます。例えば、音楽を聴きながら、カーナビのアナウンスが聞けます。
④Push notification(これはプッシュ型のアラート機能です。)
⑤Local notification(これは、ローカルアプリのアラート機能です。)
⑥Task completion(これは、作業が完了するまでバックグランドで処理が継続されます。これも便利そう。どんどんアプリを切り替えられますね。)
⑦Fast app switching(これは、アプリの切り替えを素早く表示します。)

2.Folders
” Drag and drop UI ”でアプリを一つのフォルダーにおさめることができます。アプリのアイコンをドラッグして重ねていくと、新しいフォルダーが作成されます。フォルダーもアイコン表示になっており、アイコンのなかに、このフォルダーに入っているアプリのアイコンが小さく表示されます。アイコンのなかにアイコンができます。いままで180までしかホーム画面にアプリを表示できなかったのですが、最大2160個まで表示可能となります。2160個ですよ!
おいらのiPhoneも、ホーム画面は11ページまで使い切っているので、新しいアプリをダウンロードするときどのアプリを未使用にするか悩んでいましたが、やっとこの悩みから解放されますね。

3.Mail
こちらは、実運用面で便利になるようなアップデートです。
①Unified inbox (複数のアカウントのメールを統合されたメールボックスで見ることがきる。)
②Fast inbox switching(アカウントの切り替えもスムーズにした。)
③Organize by thread(スレッドでメールでやりとしていた会話を一覧で表示できる。)
④Open attachment with apps(添付ファイルをそのアプリでオープンできる。)

4.iBook
これはiPadにある機能をサポートしたものといってよい。
クマのプーさんも無料でついてくる。

5. Enterprise
こちらは、企業でのiPhone導入事例が多くなってきており、それに対応したものだ。
Even better data protection(データプロテクションの強化)、Mobile Device Management(多数存在するiPhoneの管理)、Wireless app distribution(iTuneを経由せず、ワイヤレスでアプリを配信できる。)、Multiple Exchange accounts(複数のアカウントサポート)、Exchange Server 2010(Exchange Server 2010のサポート)、SSL VPN support(SSL VPNサポート)

6.Game Center
iPhoneには、5万ものゲームやエンターテイメント系のアプリが存在する。任天堂DSの10倍以上だ。(ちなみにPSPは2477タイトル、NintendoDSは4321タイトルだ。)Social Gaming Networkを提供する。ネットワーク対戦ができるようになる。

7. iAd
そして、最後がiAdである。これは、Jobs氏の広告論的な内容が展開されて興味深い。” まだわれわれも広告というものを勉強中であるが ”といいながらも、モバイル広告はこうあるべきというメッセージが伝わってくるのだ。
デスクトップは検索が中心であるが、モバイルはアプリの使用が中心だとしている。デスクトップとモバイルの広告に対するアプローチは違うんですよ、と言っている。
広告の訴追性をInteraction と Emotionの二つの軸から分析している。いままでは、interactionな広告はemotionがなくemotionな広告はinteractionがない。iAdはinteractionとemotionの両方を提供する。
それにいままでの広告は、アプリの中から広告へ飛ぶとアプリに戻ってこれなかったり戻るのに手間取っていたが、iAdは簡単にアプリに戻ってこれる。(” Ads keep you in your app ”と表現しています。)
iAdの構築は非常にシンプルにできるし、広告料の60%はデベロッパーに還元されます。これは非常にいいことだ。無料のアプリ開発者にも収入の道が拓かれたということだ。これでさらにiPhoneアプリの開発者が増えるし開発者をiPhoneアプリの開発に囲い込むことができる。
広告のデモをみると、これがまたよくできている。”広告”としてユーザが欲しがる情報をセットにして提供している。対象広告の情報(ビデオ主体。そてに付加する情報も豊富にある。Nikeのデモでは、シューズの歴史も見ることができて、ユーザに多くの情報を提供することによって、より理解と親密性を上げることができる。)と、それがどこで購入できるのか(どこで映画が観れるのか)というマップとの連携がセットになっている。モバイル広告はこうあるべきだというフレームをiAdが提供しているのだ。
この商品はどんなものでどこで購入できるのか、とうい情報をセットできちんと消費者に提供しているのだ。

ビデオの最後にありますが、OS 4.0は、3GSは全て利用可能。3Gはマルチタスキングを除いて利用可能なようです。

ビデオ以外に以下の記事が全般を詳細にまとめています。参考にご覧下さい。
Apple iPhone OS 4.0のまとめ
「iPhone OS 4」のマルチタスクやフォルダはこう動作する!