iPad3は春発売か?

iPad3は、2012年春に発売される可能性が高くなりました。

それもLCDパネルは、シャープの亀山第二工場で作られるらしい。
パネルの解像度は、iPad2のちょうど2倍の2,048×1,536だ。これであれば、iPhone4以降に採用されているretina版と同程度の解像度が得られる。それにちょうど2倍なので、アプリ開発者のアプリ変更の負担も少ない。

パネル自体は、シャープオリジナルのIGZO(indium、gallium、zinc)パネルのようだ。
IGZOパネルは、OELDに近い消費電力であり(従来のTFT液晶比で約3分の1)、薄さはOLEDに比べ25%程厚くなる。但し、コストは安くできる。これは、従来の亀山第2工場の第8世代ガラス対応製造ラインを改造することで対応可能だからだからだ。
Appleもシャープ対し1000億円近くの投資を実施している。

まず、LCDパネルの価格が気になるのだが、ポイントはAppleが生産設備に投資していることだ。生産設備がシャープの自前であった場合、LCDのコストには、設備の償却費用がプラスされる。今回は違う。設備の償却費は別扱いになる(だろう)。ということは、Appleは純粋にLCDの材料コストとシャープ側の製造マージンを追加しただけのコストでLCDパネルを調達できるはずだ。
こうなると、仮にretina版のパネルであっても、9.7インチサイズのパネルであれば現行のSamsungやLGから調達したパネル価格と同等な価格で調達できるかもしれない。
価格は据え置きの可能性が高い。(最近は、AmazonKindle Fireが7インチサイズのタブレットながら、低価格路線で成功している。AppleもiPad3の価格を上げることは、かなり勇気が必要だろう。)

この高解像度が示す方向性は、やはり映画を含んだ映像コンテンツの視聴を念頭に置いている。
AppleTVの画期的変革のプレリュードとして、iPad3は登場するかもしれません。
高解像度。コンテンツ配信の新たな発表。そしておそらくiPadにもSiriが搭載となるでしょう。Siriを利用した映像視聴の新しいスタイルを打ち出してくるのではないでしょうか。

それでは、iTVはどうなのよ、と思う方も多いでしょう。
おいらが思うに、Appleは大型TVの製品化には手を出さないと推測している。
何故なら、画面の大型化に多くの人が価値を見出さなくなってきているからだ。今や、32インチサイズのLCD TVでも5万円出せば買えてしまう。これって、iPad2WiFi版16GBと同じくらいの値段だ。画面サイズ当たりの値段比較でいけば、32インチサイズのLCD TVは、20万円以上で売らないとiPad2(の最下位機種)と同じ儲けにならない。
いくらAppleでも、20万円以上もする32インチサイズのTVを売ることは困難だ。
それに、仮にiPad3でretina版が登場した場合、Appleが製品化するTVは当然のことながらretina版を求められるであろう。32インチサイズのretinaディスプレイってどれ程のコストになってしまうのか。
コスト面から、Appleは大型画面のTV受像機本体には手を出さないだろう。

最近思うに、TVの画面は大きければいいというものではない。
10月の末にTVが壊れていっとき困ったのだが、今はiPadpodcastやストリーミグのアプリを観たりして代用している。画面サイズは、iPadの9.7インチで事足りている。
そうはいっても、LCD TVが欲しくもあり、家電量販店で物色しているのだが、40インチサイズクラスの画面になると、どうもいけない。画面に大きく映し出される出演者の肌の色や肌の荒れ具合が気になって仕方がない。
結局、画面が大きすぎると、本来必要な情報以外に気を取られてしまうのだ。映画や絵画の映像であれば、大画面で満喫できるかもしれないが、普通の放送映像では、そうはいかないのだ。
まあ、そう言うわけで、retina版のiPad3が登場したら、9.7インチサイズの画面で十分と思うユーザが増えるのではないでしょうか。

そして、iPad3が今までのTVの存在を問い直す製品となるのではないでしょうか。